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寂聴さんのプロフェッショナリズム

各方面でニュースになっていますが、瀬戸内寂聴さんが「ぱーぷる」のペンネームでケータイ小説を書いていたというニュースがありました(毎日jpの記事)

これは寂聴さんが名誉実行委員長を勤める「第3回日本ケータイ小説大賞」の表彰式のあいさつで自ら公表してニュースになったものです。「ぱーぷる」のペンネームは紫式部からとったもので、ケータイ小説サイト「野いちご」で本名を隠して書き上げたとのことです。

ケータイ小説に参入するにあたって、寂聴さんは徹底したプロフェッショナリズムを貫き、ケータイ小説の様式に完全に追従、サイトのプロフィールページも完全にケータイ小説風の内容になっており、プロフィールだけを見たら86歳の寂聴さんが書いたものとは到底思えないものとなっています。

さらに寂聴さん書き下ろしの「あしたの虹」は書籍化され表彰式当日に発売、内容もモチーフに源氏物語を使用するという風に、全てにおいて計算され気がついたら全てが完結している完璧なプロモーションが展開されました。サイトでは9月10日に完結したとありますが、わずか半月で本を作れるわけがないので、これは綿密に計算された結果といえます。

ケータイ小説は一部では批判的な見方があり、一般的に受け入れられているものとは必ずしもいえない部分がありますが、そういった風潮や雑音の影響を受けないやりかたで、しかもネットでのニュースの伝わり方も完全に計算に入れ、最高のタイミングで執筆した小説を公表し、おいしいところを総取りしてしまうというのはプロフェッショナリズムの真髄といえるでしょう。このやり口には私も脱帽し、早速書店で「あしたの虹」を買ってきました。

ここ最近特に食料品で不祥事が相次ぎ、プロフェッショナリズム以前に常識以前のモラルを問われることが多い中で、このような痛快なプロフェッショナリズムを展開した寂聴さんに敬意を表したいと思います。


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